著者は、2012年から2015年まで、ラグビー日本代表のヘッドコーチでした。
2015年のワールドカップでは、過去1勝しかしたことのないチームを、
4戦3勝1敗の成績を残すまで引き上げました。
特に初戦の南アメリカ戦の勝利は、国内で大きく採り上げられていましたね。
現在はイングランド代表のヘッドコーチに就任、
テストマッチ18連勝など、こちらでも結果を残しています。
目次を眺めていてパッと目に入ったのが、P.87「努力をしてこなかった日本人」です。
努力は日本人の強みのように思いますが、彼は次のように言っています。
私はいろんな国の選手を指導してきましたが、努力が一番不足していると感じたのは、日本人です。
努力は、100パーセントのものでないと、意味がありません。
100パーセントで行うからこそ、何かを吸収できるのです。
100パーセントでないものは、そもそも努力ではない。
またそれは、身体的と精神的どちらも必要があると言っています。
我々はアスリートのように肉体を酷使する場面は少ないので、
自然と精神面の重要度が高くなります。
誘惑は多いし、できれば楽な方に流れたいのが人間ですが、それを乗り越えて、
100パーセントで行なえた時間と回数を少しずつでも積み重ねるのが大事だと思います。
また、努力を継続しなければ、実力は維持できないと言っています。
その例として、ラグビー日本代表のスターであった五郎丸選手、
サッカー日本代表の本田選手の現状を、名声に毒されたと評しています。
脚光を浴びるうちに錯覚が生まれ、努力を怠った結果と見ているのです。
一方で、サッカーの岡崎選手は、真のスーパースターだと高評価を与えています。
私も岡崎選手は好きですが、所属チームで出場時間が少ないにも関わらず、
攻撃も守備も常に全力でピッチを駆け回っています。
彼の所属するレスターは、15-16シーズンに創設132年目で初優勝し、奇跡と呼ばれました。
彼らのような一流の人物でも、油断するとこうなるのですから、
我々凡人が油断したら・・・結果は言うまでもありませんね。
「自分に満足するな。常にゼロから始めよ。」の一言に集約される気がします。
他にも、目標設定・達成方法、マネジメント、コミュニケーションなど、
実体験に基づいており、読みやすいのでおすすめです。
読み終えて唯一残念に思ったことは、2019年の自国開催のワールドカップで、
エディージャパンが見たかったなということです。
読んだ方は同じ感想を抱く方が多いのではないでしょうか。




